ばば子どもクリニック

東京都羽村市の小児科医院、ばば子どもクリニックです。
院長のコラムや、スタッフの小噺、クリニックからのお知らせをを掲載しています。
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子宮頸がんワクチンのおはなし

子宮頸がんワクチンのお話~期間限定~

当ブログでも子宮頸がんワクチンのお話はいろいろとしていますが、接種率を見ているとなかなかうまくいっていないなぁ、という感じを持っています。


そんな中、最近「みんパピ!」(https://minpapi.jp/)という子宮頸がんワクチンのサイトを見つけました。

その中で、こんな企画を今やっているようです。


「1週間限定、『コウノドリ』13・14巻無料公開」
(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75775?media=frau)

(10月28日追記:もちろん、1週間限定ですので、無料公開は終わってます。でも、ぜひ、機会を見つけて読んでみてください)

10/1~10/7までの期間限定らしいのですが、この回は妊婦さんの子宮頸がんワクチンのお話をしています。

私も、仕事そっちのけで読んでしまい、その勢いでこのブログを書いています。

今まで、子宮頸がんワクチンの必要性は今更、という感はあったのですが、改めていろいろと考えさせられるものもあったので、とりあえず皆様にご紹介させていただきます。


勢いでブログを書いているので文章がかなり稚拙なのですが、勢いのせいということでご勘弁ください。


子宮頸がんワクチンのお願い

子宮頸がんワクチンの話は当コラムでも何回かお話ししました。


(リンク:子宮頸がんワクチンのススメ

(リンク:子宮頸がんワクチンのお話~高校1年生のあなたへ~


昨年も書いたのですが、定期接種のうちに接種を希望されるのであれば、高校1年生の9-10月には接種をはじめないと定期接種の期間内に終わりません

(ブログ担当より:推奨の接種間隔を順守するためには、9-10月に接種をはじめる必要があります。やむを得ない場合の最短接種間隔もありますが、それも11月には1回目の接種が必要です)

勿論、この時期を外れても接種はできますが、自費接種という形になってしまい、お金がかかってしまいます。

なお、今年「シルガード9」という9価の子宮頸がんワクチンが発売されたのですが、今年度は定期接種には使えないだろう(自費接種には使えます。価格未定。)とメーカーから言われています。


何より、子宮頸がんワクチンの効果は世界的にも十分立証されています。

このワクチンは小学6年生から接種できるので、高校1年生だけでなく、対象年齢のお子さんは是非接種するようにしてください。


子宮頸がんワクチンのお話~高校1年生のあなたへ~

以前のブログでもお話しした通り、当院では、子宮頸がんワクチンの接種を勧めています。

その理由につきましては以前書いた通りなのですが、今回はその期間についてのお話です。

接種対象となる年齢は、「12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間」と書いてありますが、(どうして法律というのはこんな面倒くさい書き方をするのでしょうか) 要は、「小学校6年生から高校1年生まで」ということです。

そして、子宮頸がんワクチンは3回接種が必要で、2回目の接種は1回目の接種から1か月以上、3回目の接種は2回目の接種から3か月以上あける必要があります。なお、お勧めの接種間隔は、「1-2回目の間は2か月、3回目は1回目から6か月あける」となっています。

タイトルの「高校1年生のあなたへ」というのはどういうことかというと、定期接種のうちに接種を希望されるのであれば、高校1年生の9-10月には接種をはじめないと定期接種の期間内に終わらないということです。

勿論、この時期を外れても接種はできますが、自費接種ということになってしまい、お金がかかってしまいます。

ちなみに、羽村市のHP(https://www.city.hamura.tokyo.jp/0000005632.html)を見ると「標準的な接種期間は中学1年生相当」と書いてありますが、別にその時期を外れたから接種できないというわけではありません。

特に高校1年生に、というわけではないのですが、対象年齢のお子さんは子宮頸がんワクチン接種をすることをお勧めします。
不明な点、心配な点がありましたらいつでもご相談ください。

子宮頸がんワクチン接種のススメ

当院では、子宮頚がんワクチンの接種を
お勧めします。


子宮頚がんワクチン、どうも悪名高きもので有名になってしまった感じがあります。それでも最近は問題ないんだという報道も少しずつ出てきましたが、やっぱりマスゴミ マスコミって、センセーショナルなものが好きだし、偏った...いや、これ以上は止めましょう。

当院が子宮頚がんワクチンを推奨する理由はいくつかあります。

(1)子宮頚がんは、20-30代の女性に多く発症し、丁度出産の年齢と重なります。妊娠を機に検査したら見つかった、なんて悲しいケースもあります。

(2)子宮頚がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)には、比較的多くの方が感染しています。勿論感染した方の全員が子宮頚がんを発症するわけではありませんが、感染前にワクチンを接種することで、感染を予防することができます。

(3)検診で早期発見すれば治療はできるのですが、手術は必要ですし、術後の合併症・再発の心配など、大なり小なり生活での不具合が出ます。

注射すると動けなくなったり、大変な事が起きるという報道があまりにセンセーショナルで、そのために注射するのが怖いという方もいらっしゃると思います。しかし、

(1)報道のような症状と子宮頚がんワクチンとの因果関係ははっきりしていません。これは、100%無関係とは言えない(そもそも絶対違うとは今の研究では証明できません)が、この注射をした人にあのような症状が増えたと証明はできていません。

(2)副反応の報告があったと厚労省が報告していますが、そもそも副反応の報告って、因果関係の有無に関係なく報告するものです。例えば、注射を打った帰りに石につまずいて転んだとしても転倒として報告されます。なので、副反応=因果関係ありとは言いきれないのです。
(勿論、実際に困られている方の症状を否定するものではありませんし、症状に対する原因究明と治療は必要です。)

国で注射を控えていると言われているという方もいらっしゃるかと思います。
厚労省は、「積極的な勧奨の差し控え」という表現を使っています。この表現自体があいまい過ぎるとは思うのですが、要は「国としては積極的に接種しろとは言いません」ということであって、接種してはいけない、とは言っていないのです。

しかも、定期接種の扱いも外していないので、定期接種にあてはまる年齢の方は接種していいし、接種費用も国が負担する、ということになります。

この点について知らない方も多いかとは思うのですが、さらに問題なのは自治体によっては「接種できない」と説明しているところもある点です。
これは改善しなければいけないとは思っています。

WHO(世界保健機関)が日本の子宮頸がんワクチンの問題について危惧しているという報告が出たり、有意な副反応の増加はないという国内の研究レポートも報告されたりしました。

日本のワクチン行政の稚拙さは今に始まったことではないのですが、現場から声を上げないと改善しないし、何より目の前のお子さんの病気を守る、という意識から、当院では子宮頸がんワクチンの接種をお勧めする次第です。

詳しく聞きたい方はいつでもご相談ください。(ちなみに、自分の娘には今年接種しました)

医療法人社団来檎会
ばば子どもクリニック

〒205-0011
東京都羽村市五ノ神352-22

Tel:042-555-3788

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