前回、コロナウイルスワクチン接種のススメという記事を書きましたが、その続きです。

2022年12月28日に、国立感染症研究所から「新型コロナウイルス感染後の 20 歳未満の死亡例に関する積極的疫学調査」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001032301.pdf)というデータが出ました。

かいつまんでお話しすると、「20歳未満で今年1月~9月までのコロナウイルス感染者のうち亡くなられた方」の詳細データで、「1~11歳が70%」「58%は基礎疾患無し」「88%がワクチン未接種」「12歳未満ではワクチン接種者の死亡例は無し」「発症から死亡までが2-4日と急激」ということです。

もちろん、コロナウイルス感染者の全員がこのような不幸な経過をたどるわけではないのですが、当然感染者数が増えれば亡くなられる方も増えます。
今回の報告でとても重要なのが、「12歳未満でワクチン接種者の死亡例は無し」という点です。ワクチンの効果がここでも改めて実証されたと思います。

接種をためらう理由として、「副反応が…」ということをよく聞きます。
コロナワクチンも、他のワクチンと同じように「腫れるかも、熱が出るかも」というのはありますが、コロナワクチン接種後の副反応は5歳未満で発熱が5~7%、腕の腫れが30~50%と他のワクチンと比較しても低くなっています。(ちなみに、肺炎球菌ワクチンでは発熱が30~50%、腕の腫れが70~75%)

一時期問題になった接種後の心筋炎に関しても、10-20歳代と比較しても非常に低くなっていますし、ワクチン接種後の心筋炎の発症が100万人当たり2.6人に対して、コロナウイルス罹患時の心筋炎の発症は100万人当たり1500人と、比較にならないぐらいの差になっています。また、ワクチン接種による心筋炎は症状も軽く、実際に罹患した場合の心筋炎とは比較にならないと思います。

「新しいワクチンで大人になってからどうなるか心配」という声もあるようです。

コロナワクチンで使われているmRNAワクチンの成分は体内に入ってからすぐに分解されますし、遺伝子自体に影響が出ることは理論上無いと言われています。

新しい薬なので、10年後、20年後のことはわからないというのは事実ですが、同様にコロナウイルスに罹患してから10年後、20年後にどうなるかもわかっていません。

また、成人がコロナウイルスに罹患してからの後遺症というのは一定数出ることが知られていますので、小児でも同様の事は起こる可能性があります。それがどの程度で回復するかはまだ知られていません。

ワクチンの接種率が上がることで感染そのものの抑制にもつながります。

一般的に、集団の中でのワクチン接種率が90%以上あれば流行阻止ができると言われています。
実際に、水痘(水ぼうそう)ワクチンは2015年から定期接種になっていますが、定期接種により水痘の罹患数が80~90%減少しました。

当然、時間がたてばワクチンの効果は減弱しますし、定期的に接種する必要はあるかとは思いますが、継続して接種することで流行そのものの減少にもつながると思います。

2023年1月10日現在で、5-11歳のワクチン接種率は1回接種/2回接種/3回接種の順で20.0%/19.1%/7.3%(https://www.kantei.go.jp/jp/content/nenreikaikyubetsu-vaccination_data.pdf)とのことです。
これを80-90%まで上げればもう少し流行阻止に繋がるのではないかと思います。

接種していない方はもちろんのこと、3回目の接種をまだ受けていない方もぜひご検討ください。