子宮頸がんワクチンの新しいもの(とは言っても世界ではこちらが標準なのですが)「9価子宮頸がんワクチン(シルガード9)」が2月下旬に使えるようになりました。
それまで接種するとなると海外から個人輸入をしたりと大変だったのですが、これからはかなり楽に接種できるようになりました。
今まであった4価子宮頸がんワクチン(ガーダシル)との違いは、数字と名前です。
(院長、もっと違うところあるでしょう? え、ネタ?)
…すみません、スベりました
子宮頸がんワクチンの原因になるウイルス(ヒトパピローマウイルス(HPV))には150種ぐらいの型があり、そのうち実際に発がんに関係するのは15種類ぐらいと言われています。
ガーダシルはそのうち4種類のウイルスに対する抗体を作ることができ、HPVによる子宮頸がんのうち65-70%ぐらいを予防できると言われています。
シルガード9は9種類のHPVに対して抗体を作る事ができ、予防効果も90%まで上がりました。
いろいろと報道された副反応ですが、現在の見解ではワクチンとの因果関係は無いと言われています。
(詳しくは「名古屋スタディ」で検索すると出てきますので、興味のある方はご参照ください)
ワクチンの効果は世界中で十分実証されています。
ここで書くと話が長くなるので、興味のある方は「みんパピ!(https://minpapi.jp/)」をご参照ください。
ちなみに、子宮頸がんワクチン自体は今でも小学6年生~高校1年生の間であれば定期接種であり、接種にお金はかかりません。
ただ、国の「積極的勧奨の一時差し控え」という訳の分からない方針(これに関してははっきり言いますが、国の責任逃れだと思っています)のため、定期接種ではあるが対象者に連絡が行かないというシステムになっています。
対象年齢の方が市の保健センターに行けば問診票がもらえるのですが、なぜか強く接種しないように言われたり、「ここの市では接種した人はいない」と言われたり、副反応について脅されたりして接種を控えてしまうケースが自治体によってはまだあるようです。
そこで、当院では以下のようなシルガード9接種キャンペーン(?)を行うこととしました。
羽村市・青梅市・瑞穂町在住の方で
子宮頸がんワクチンの定期接種を完了していない方(1回/2回接種した方も含む)
のうち
シルガード9での接種を希望される方
に関しましては、通常30000円/回のものを26000円(税込)とさせていただきます。
(他の自治体にお住まいの方は当院定価での接種となります。申し訳ありません)
なお、シルガード9はまだ定期接種には使えない(少なくとも3年ぐらいはかかるとのことです)ので、定期接種の方にはガーダシルでの接種になります。
定期予防接種での接種が可能な方がシルガード9での接種を希望される場合は、申し訳ありませんがキャンペーン(?)対象外となります。あくまで定期予防接種での接種の機会を逃してしまった方への当面の間の救済措置となります。
対象の年齢の方はもちろんのことですが、是非接種して、将来の子宮頸がんの発症を予防する機会を作っていただければと思います。