当院では、子宮頚がんワクチンの接種を
お勧めします。


子宮頚がんワクチン、どうも悪名高きもので有名になってしまった感じがあります。それでも最近は問題ないんだという報道も少しずつ出てきましたが、やっぱりマスゴミ マスコミって、センセーショナルなものが好きだし、偏った...いや、これ以上は止めましょう。

当院が子宮頚がんワクチンを推奨する理由はいくつかあります。

(1)子宮頚がんは、20-30代の女性に多く発症し、丁度出産の年齢と重なります。妊娠を機に検査したら見つかった、なんて悲しいケースもあります。

(2)子宮頚がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)には、比較的多くの方が感染しています。勿論感染した方の全員が子宮頚がんを発症するわけではありませんが、感染前にワクチンを接種することで、感染を予防することができます。

(3)検診で早期発見すれば治療はできるのですが、手術は必要ですし、術後の合併症・再発の心配など、大なり小なり生活での不具合が出ます。

注射すると動けなくなったり、大変な事が起きるという報道があまりにセンセーショナルで、そのために注射するのが怖いという方もいらっしゃると思います。しかし、

(1)報道のような症状と子宮頚がんワクチンとの因果関係ははっきりしていません。これは、100%無関係とは言えない(そもそも絶対違うとは今の研究では証明できません)が、この注射をした人にあのような症状が増えたと証明はできていません。

(2)副反応の報告があったと厚労省が報告していますが、そもそも副反応の報告って、因果関係の有無に関係なく報告するものです。例えば、注射を打った帰りに石につまずいて転んだとしても転倒として報告されます。なので、副反応=因果関係ありとは言いきれないのです。
(勿論、実際に困られている方の症状を否定するものではありませんし、症状に対する原因究明と治療は必要です。)

国で注射を控えていると言われているという方もいらっしゃるかと思います。
厚労省は、「積極的な勧奨の差し控え」という表現を使っています。この表現自体があいまい過ぎるとは思うのですが、要は「国としては積極的に接種しろとは言いません」ということであって、接種してはいけない、とは言っていないのです。

しかも、定期接種の扱いも外していないので、定期接種にあてはまる年齢の方は接種していいし、接種費用も国が負担する、ということになります。

この点について知らない方も多いかとは思うのですが、さらに問題なのは自治体によっては「接種できない」と説明しているところもある点です。
これは改善しなければいけないとは思っています。

WHO(世界保健機関)が日本の子宮頸がんワクチンの問題について危惧しているという報告が出たり、有意な副反応の増加はないという国内の研究レポートも報告されたりしました。

日本のワクチン行政の稚拙さは今に始まったことではないのですが、現場から声を上げないと改善しないし、何より目の前のお子さんの病気を守る、という意識から、当院では子宮頸がんワクチンの接種をお勧めする次第です。

詳しく聞きたい方はいつでもご相談ください。(ちなみに、自分の娘には今年接種しました)